NHKの駅ピアノ、空港ピアノ、街角ピアノは、私が45年ぶりにピアノを再開するきっかけとなった大好きな番組。
いつも、テレビの自動検索録画で撮り溜めて、休みの日や夜中に一人で見ている。
ピアノは、ポンと鍵盤を押せば正しい音程の音が出る。
簡単だ。
これが、例えばバイオリンみたいな弦楽器だと弾きたい音程を出すのに一苦労。
トランペットなら、吹いたって音自体が出ない。(sobakoは中学の時体験済み。吹奏楽部は諦めた)
だから、ピアノは初心者向きと言える。
とりあえず、一本指打法だって、主旋律を奏でることができるから。
ストリートピアノを弾く人は、音大出身の人もいるし、プロミュージシャンもいるが、逆に、独学だと言ってショパンを弾いちゃう人、ホームレスだという老人だとか、自作の曲を弾く人、小さな子供、家にピアノがないからそこに練習に通う人などなど、本当にいろいろな人がいる。
歌いながら弾く人もいるし、時には、周りの人を巻き込んでセッションになったり、合唱になったり。
これぞ、”音楽してる!”って感じなんだよね。
そんな中、『街角ピアノ シンガポール編』に出てきた一人の女性。
見た感じはただの中年太りのおばさんなんだけど(失礼)、ピアノの前に座ったら、一呼吸でグワ〜っとショパンの『ノクターン第1番変ロ短調』を弾き出した。
何者〜?!と思ったら、若い時に音楽の勉強でドイツまで行ったというピアノの先生だった。
そして、素敵なノクターンを聞かせてくれた後の言葉にKOされてしまった私。
「ピアノは電子レンジと違う。
だから、取り扱いには努力が必要なの。
友人と同じ。
いい関係を築きたければ、長く一緒に過ごすことが大切。
最初はうまくいかない。
でも我慢して、とにかく練習を重ねるの。
すると、ある日、
ピアノと親友になれる時が来るはずよ。」
もう、今の私にピタリとハマる言葉で、じんわり心に染みた。
そうね、ピアノと親友になりたいよ。
だから、長く一緒に過ごすことにするよ。
(とりあえず、寝起きは共にしてるんだけど、そういうことじゃないわね・笑)