ああ、ついに読み終わってしまった!
『パリ左岸のピアノ工房』(T.E.カーハート著 村松潔訳)!
著者のドキュメンタリーだということだったけれど、私にはあまりにファンタジーな感じで、読んでいる最中は「物語」という認識だった。
なんか、パリが舞台だっていうだけで、ファンタジー感は増すよね?笑
でも、最後の方でファツィオリの会社見学に出かける章ではドキュメンタリーぽかったな。
創業者の社長自らの案内での会社見学なんて贅沢だよねえ。
最高級のファツィオリのコンサート・グランドを、社長に「試弾してみて」と言われた時の、著者の弾いてみたい気持ちと逃げ出したい気持ち、わかるなあ。笑
一から自分の思う最高の音のピアノを作りたい!と言ってファツィオリを作った社長はほんとすごいね。
スタインウェイもベーゼンドルファーも自分の思うのとちょっと違うんだよねえってことだもんね。
耳が良くて、頑固なんだろう、多分。笑
この本には本当にいろいろな個性の持ち主が登場するのだけど、全部作り話じゃないところが驚きだし、会ってみたい気持ちになるよね。(フランス語しゃべれないけど)
でも、著者はあとがきで「探さないでね」って書いていた。
そして「それぞれのリュック(ピアノ工房の店主)を見つけてね」とも。
そうねえ、こんな店が近所に見つかったら、それこそ入り浸りたくなりそうだ。
まあ、それまでは、この本を繰り返し読むことになりそうだけど。